1: ねこ名無し ★@\(^o^)/ 2016/03/22(火) 22:24:39.10 ID:CAP_USER.net
ヘイトスピーチの抑止策を定めた全国初の条例が大阪市議会で可決、成立した。制定のきっかけは橋下徹前市長で、後を継いだ吉村洋文市長が制定にこぎつけた。
正当な言論・表現活動に萎縮をもたらすのでは―といった異論も根強く、条例採決直前も議場は大混乱した
ヘイトスピーチ(憎悪表現)の抑止策を定めた全国初の条例が1月、大阪市議会で可決・成立した。そもそもヘイトスピーチの定義があまり具体的でないため、憲法が保障する「表現の自由」との兼ね合いで言論活動への影響を懸念する声はいまなお根強い。
特定の人種や民族を理由に「殺せ」などと叫ぶ言動が差別を助長し、許されないのは論を待たない。
しかし、「日本軍に強制連行された慰安婦=性奴隷」というウソが国際的に広まった慰安婦問題や韓国に不法占拠されている竹島、北朝鮮による拉致事件などをめぐり、正当な批判、反論を繰り広げることに萎縮をもたらさないのか。
さらに、日本人に対する差別的な言動も規制対象に含まれるのか。性急に条例が定められ、説明不足で理解が深まっていないこともあり、条例の運用のあり方を含めて「異論」が渦巻く状況に陥っている。
「表現の自由守れ」制定前から大混乱
その混乱ぶりは、ヘイトスピーチをめぐる議論の難しさを象徴しているようだった。
「日本人の人権を守れ! 表現の自由を守れー!」
1月15日午後。大阪市議会本会議場に突然、傍聴席にいた男の叫び声が響きわたった。
ヘイトスピーチ抑止条例案の採決直前。大阪維新の会の市議が演壇で賛成の討論に臨み、「全国に先駆けて条例を可決することで今後、ヘイトスピーチの被害に苦しむ人を一日も早く…」と述べたところで、
傍聴席の最前列中央にいた男が叫びながらオレンジ色のカラーボール2個を演壇に投げつけたのだ。
幸い2個とも吉村洋文市長や市議らには当たらなかったが、演壇と壁にぶつかり、オレンジ色の塗料が飛び散った。背広についた塗料をふく人たちの姿もあった。審議は中断を余儀なくされた。
警備担当者に取り押さえられた男は大阪府警に威力業務妨害容疑で逮捕され、身元は奈良市の無職男と判明した。男は「可決が確実なのを知って腹が立ち、阻止したかった」と語ったという。
審議はその日夜、本会議場から別室に移って再開。大阪維新、公明、共産、民主系による賛成多数で可決された。
唯一反対した自民は、討論で「ヘイトスピーチが個人の尊厳を阻害し、差別を助長するものであるとの認識はわれわれも同様だ。条例の目指すところは賛同している」と表明しつつも、「もっと十分な議論の時間が必要」と反対理由を述べた。
「急ぎすぎたのでは」
条例はヘイトスピーチの定義について、人種もしくは民族にかかる特定の属性を有する個人または当該個人により構成される集団を、社会から排除すること▽権利または自由を制限すること
▽憎悪、差別の意識または暴力をあおること-を目的に、相当程度侮蔑、または誹謗中傷したり脅威を感じさせたりする表現活動と定義。インターネットで活動を紹介することも対象に含めた。
ヘイトスピーチ抑止のため、有識者らからなる市ヘイトスピーチ審査会を設置して申し出をもとに調査などを行う▽市は審査会の意見を参考にする▽市長がヘイトスピーチと判断したときは、行った団体などの名称を公表できる。これが条例による規制の枠組みだ。
市担当者は狙いを「行政が許さないという姿勢や認識を公表することで人権意識を高め、ヘイトスピーチを容認しない社会の実現につなげることだ」と語る。
ただ、条例に反対した自民に所属する市議の一人はこう懸念を示した。
「課題が多すぎるのに、急ぎすぎたのではないか」
きっかけは橋下氏の指示
そもそも国に先行して一自治体の大阪市で条例がつくられるきっかけは、橋下徹前市長だった。
http://www.sankei.com/west/news/160322/wst1603220004-n1.html
http://www.sankei.com/west/news/160322/wst1603220004-n2.html
http://www.sankei.com/west/news/160322/wst1603220004-n3.html
http://www.sankei.com/west/news/160322/wst1603220004-n4.html
http://www.sankei.com/west/news/160322/wst1603220004-n5.html
http://www.sankei.com/west/news/160322/wst1603220004-n6.html
(>>2以降に続く)
2: ねこ名無し ★@\(^o^)/ 2016/03/22(火) 22:25:08.49 ID:CAP_USER.net
(>>1の続き)
「ヘイトスピーチ、ちょっと最近ひどすぎる。大阪は在日韓国人が多い土地柄。対応策を考えよと関係各局に指示した」。平成26年7月10日、市長会見でこう表明したのだ。この2日前、大阪高裁がヘイトスピーチをめぐる判決を言い渡していた。
「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の会員らが21年12月~22年3月、当時の京都朝鮮第一初級学校が近くの公園を運動場代わりに不法占拠しているとして、
拡声器を使って「朝鮮人を保健所で処分しろ」「朝鮮学校を日本からたたき出せ」「ゴキブリ、ウジ虫、朝鮮半島へ帰れ」などと周辺で街宣活動したケースを「人種差別」と認定、賠償を命じる判決だった(26年12月確定)。
橋下氏は同年10月、当時の在特会会長と市役所で公開面談に臨んだ。
「ディベートの達人」として幾多の敵を論破してきた橋下氏が売り言葉に買い言葉の状況に陥り、「お前みたいな差別主義者は大阪にはいらない」「うるせぇ」「勘違いするな」などと感情的な発言を繰り返した。
在特会会長からの「何がヘイトスピーチに当たるのか」「朝鮮人は朝鮮半島に帰れというのは一つの意見。何が悪い」といった質問に「民族をひとくくりにして言うな」という以外、明確に答えないまま10分弱で自ら討論を打ち切る形になり、
インターネットでは「橋下完敗!」との声が上がった。
ヘイトスピーチ議論の入り口に当たる定義一つとっても一筋縄ではいかない難しさが浮かび上がった。
「日本人へのヘイトスピーチも対象」
それでも市による対応策の検討は続けられた。市人権施策推進審議会が弁護士や法学者、ジャーナリストらによる部会を設置して約半年間審議。
27年2月に答申を受けた市は、表現の自由に配慮し「ヘイトスピーチを禁止する」といった事前の直接的規制はせず、事後に認定した場合に団体などの名称を公表する間接的措置とする条例案を策定した。定義も審議会の意見を踏まえた。
市議会の審議では、表現の自由との関係や規制対象の範囲に質問が集中した。
維新市議「憲法が保障する表現の自由など権利にかかわるだけに、慎重に慎重を期すことが重要」
自民市議「(規制が)事後的とはいうものの自由な言論を萎縮させかねないのでは」「対象が外国人に対するものに限られているのか」
公明市議「審査会が公平・中立性を担保できるのかどうか危惧もある」
与野党からの意見や質問に対し、市は「審査会では慎重に判断する。その場でヘイトスピーチと即断して制止するようなことは想定していない」「審査では弁明や反論の機会を設ける」と慎重運用に徹する姿勢を強調した。
外国人に対する表現ばかりが規制される-との懸念に対しても「対象は外国人に限られていない」と答弁。日本人に向けたヘイトスピーチも規制対象になると明言した。
市担当者は取材に対し「あくまで人種や民族を理由とした差別的な言動を抑制するもので、正当な理由に基づく評論や言論は条例の対象にならない」と明示している。
特定の人種や民族を理由に「殺せ」「死ね」といった罵詈雑言を繰り出すのは明らかにヘイトスピーチに当たる。
ただ例えば、「日本軍の性奴隷にされた」と訴える元慰安婦と支援者や、竹島を自国の領土と言い張る韓国の政治家・団体、拉致被害者を帰さない北朝鮮の政府関係者らを念頭に、
正当に批判する流れの中で「韓国・朝鮮人はうそをつくな」「歴史捏造はやめろ」「在日の特別永住者制度を見直せ」などとデモや集会で言及した場合、ヘイトスピーチに当たるかどうかどう線引きするのか。
少なくとも規制を求めてきた側はヘイトスピーチだと糾弾するだろう。
抑止の実効性はない?
有識者は条例化をどうみるのか。
かつて朝鮮大学校の学生へのヘイトスピーチに関する人権救済申し立ての代理人を務めた師岡(もろおか)康子弁護士は「人種を理由に『殺せ』『出て行け』というようなヘイトスピーチを許さない、と行政が明確にしたことに意味がある」と条例化を歓迎する。
「そもそも日本も加盟している人種差別撤廃条約に『いかなる個人、集団または団体による人種差別も禁止し、終了させる』と規定されている」と指摘。
既存の法令で取り締まればいいとする反対意見に対し、韓国人一般など集団に対するヘイトスピーチはどれだけ脅迫的であっても違法行為とすることは現行法では難しい-として、条例の意義を強調した。
(続く)
「ヘイトスピーチ、ちょっと最近ひどすぎる。大阪は在日韓国人が多い土地柄。対応策を考えよと関係各局に指示した」。平成26年7月10日、市長会見でこう表明したのだ。この2日前、大阪高裁がヘイトスピーチをめぐる判決を言い渡していた。
「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の会員らが21年12月~22年3月、当時の京都朝鮮第一初級学校が近くの公園を運動場代わりに不法占拠しているとして、
拡声器を使って「朝鮮人を保健所で処分しろ」「朝鮮学校を日本からたたき出せ」「ゴキブリ、ウジ虫、朝鮮半島へ帰れ」などと周辺で街宣活動したケースを「人種差別」と認定、賠償を命じる判決だった(26年12月確定)。
橋下氏は同年10月、当時の在特会会長と市役所で公開面談に臨んだ。
「ディベートの達人」として幾多の敵を論破してきた橋下氏が売り言葉に買い言葉の状況に陥り、「お前みたいな差別主義者は大阪にはいらない」「うるせぇ」「勘違いするな」などと感情的な発言を繰り返した。
在特会会長からの「何がヘイトスピーチに当たるのか」「朝鮮人は朝鮮半島に帰れというのは一つの意見。何が悪い」といった質問に「民族をひとくくりにして言うな」という以外、明確に答えないまま10分弱で自ら討論を打ち切る形になり、
インターネットでは「橋下完敗!」との声が上がった。
ヘイトスピーチ議論の入り口に当たる定義一つとっても一筋縄ではいかない難しさが浮かび上がった。
「日本人へのヘイトスピーチも対象」
それでも市による対応策の検討は続けられた。市人権施策推進審議会が弁護士や法学者、ジャーナリストらによる部会を設置して約半年間審議。
27年2月に答申を受けた市は、表現の自由に配慮し「ヘイトスピーチを禁止する」といった事前の直接的規制はせず、事後に認定した場合に団体などの名称を公表する間接的措置とする条例案を策定した。定義も審議会の意見を踏まえた。
市議会の審議では、表現の自由との関係や規制対象の範囲に質問が集中した。
維新市議「憲法が保障する表現の自由など権利にかかわるだけに、慎重に慎重を期すことが重要」
自民市議「(規制が)事後的とはいうものの自由な言論を萎縮させかねないのでは」「対象が外国人に対するものに限られているのか」
公明市議「審査会が公平・中立性を担保できるのかどうか危惧もある」
与野党からの意見や質問に対し、市は「審査会では慎重に判断する。その場でヘイトスピーチと即断して制止するようなことは想定していない」「審査では弁明や反論の機会を設ける」と慎重運用に徹する姿勢を強調した。
外国人に対する表現ばかりが規制される-との懸念に対しても「対象は外国人に限られていない」と答弁。日本人に向けたヘイトスピーチも規制対象になると明言した。
市担当者は取材に対し「あくまで人種や民族を理由とした差別的な言動を抑制するもので、正当な理由に基づく評論や言論は条例の対象にならない」と明示している。
特定の人種や民族を理由に「殺せ」「死ね」といった罵詈雑言を繰り出すのは明らかにヘイトスピーチに当たる。
ただ例えば、「日本軍の性奴隷にされた」と訴える元慰安婦と支援者や、竹島を自国の領土と言い張る韓国の政治家・団体、拉致被害者を帰さない北朝鮮の政府関係者らを念頭に、
正当に批判する流れの中で「韓国・朝鮮人はうそをつくな」「歴史捏造はやめろ」「在日の特別永住者制度を見直せ」などとデモや集会で言及した場合、ヘイトスピーチに当たるかどうかどう線引きするのか。
少なくとも規制を求めてきた側はヘイトスピーチだと糾弾するだろう。
抑止の実効性はない?
有識者は条例化をどうみるのか。
かつて朝鮮大学校の学生へのヘイトスピーチに関する人権救済申し立ての代理人を務めた師岡(もろおか)康子弁護士は「人種を理由に『殺せ』『出て行け』というようなヘイトスピーチを許さない、と行政が明確にしたことに意味がある」と条例化を歓迎する。
「そもそも日本も加盟している人種差別撤廃条約に『いかなる個人、集団または団体による人種差別も禁止し、終了させる』と規定されている」と指摘。
既存の法令で取り締まればいいとする反対意見に対し、韓国人一般など集団に対するヘイトスピーチはどれだけ脅迫的であっても違法行為とすることは現行法では難しい-として、条例の意義を強調した。
(続く)
3: ねこ名無し ★@\(^o^)/ 2016/03/22(火) 22:25:34.01 ID:CAP_USER.net
(続き)
表現の自由への懸念については「問題となっているのは、司法が賠償を命じた在特会の言動のようなマイノリティー(社会的少数者)を排斥する行為。
条文で定義づけしており、表現の自由の要である政策に関する批判はヘイトスピーチに当たらない。措置も啓発にとどまり、問題は生じない」との立場だ。
一方、麗澤大の八木秀次教授(憲法学)は条例化に強い疑義を呈するのだ。
「条例が定義するヘイトスピーチが具体的でない以上、条例が対象外だとしていても、例えば朝鮮学校への教育無償化適用外という正当な政策などの言動までが心理的に抑制される恐れがある」と表現活動への影響を懸念。
具体例を示したガイドラインの策定を求める。師岡氏とは条例の定義の解釈で見解が分かれた形だ。
また、ヘイトスピーチかどうかは市長が最終的に判断できるとされていることから、八木氏は「『殺せ』と叫ぶような明らかなものならともかく、判断や運用が属人的にならざるを得ない」と指摘。
「市長や審査会委員の個人的資質に判断が左右される可能性が否定できない」とした。ヘイトスピーチや差別の定義が明確でなければ、恣意的に拡大解釈される余地が残り、表現の自由の規制にもつながりかねないということだ。
ただ、「仮にヘイトスピーチと認定されても(団体などの)名称が公表されるだけであって、あえて広めようという確信犯的な人々には抑止の実効性がない」とも指摘した。この点は師岡氏も「確信犯への抑止の実効性は弱く、今後改正が望まれる」と話す。
さまざまな「不備」が指摘されるヘイトスピーチ抑止条例。吉村洋文市長は「手続きや市民への周知の面から、7、8月頃に規則を施行したい」と準備を進めているが…。 =続く
(おわり)
表現の自由への懸念については「問題となっているのは、司法が賠償を命じた在特会の言動のようなマイノリティー(社会的少数者)を排斥する行為。
条文で定義づけしており、表現の自由の要である政策に関する批判はヘイトスピーチに当たらない。措置も啓発にとどまり、問題は生じない」との立場だ。
一方、麗澤大の八木秀次教授(憲法学)は条例化に強い疑義を呈するのだ。
「条例が定義するヘイトスピーチが具体的でない以上、条例が対象外だとしていても、例えば朝鮮学校への教育無償化適用外という正当な政策などの言動までが心理的に抑制される恐れがある」と表現活動への影響を懸念。
具体例を示したガイドラインの策定を求める。師岡氏とは条例の定義の解釈で見解が分かれた形だ。
また、ヘイトスピーチかどうかは市長が最終的に判断できるとされていることから、八木氏は「『殺せ』と叫ぶような明らかなものならともかく、判断や運用が属人的にならざるを得ない」と指摘。
「市長や審査会委員の個人的資質に判断が左右される可能性が否定できない」とした。ヘイトスピーチや差別の定義が明確でなければ、恣意的に拡大解釈される余地が残り、表現の自由の規制にもつながりかねないということだ。
ただ、「仮にヘイトスピーチと認定されても(団体などの)名称が公表されるだけであって、あえて広めようという確信犯的な人々には抑止の実効性がない」とも指摘した。この点は師岡氏も「確信犯への抑止の実効性は弱く、今後改正が望まれる」と話す。
さまざまな「不備」が指摘されるヘイトスピーチ抑止条例。吉村洋文市長は「手続きや市民への周知の面から、7、8月頃に規則を施行したい」と準備を進めているが…。 =続く
(おわり)
引用元スレッド:http://awabi.2ch.sc/test/read.cgi/news4plus/1458653079/ 【【大阪】ヘイトスピーチ条例、「慰安婦=性奴隷」への正当な批判が対象に?あいまい定義は拡大解釈招く恐れ】の続きを読む