──さまざまな議論が行われている集団的自衛権について、お話をうかがいたいと思います。
安倍内閣が集団的自衛権を容認すると閣議決定したことについて、院長はどうお考えですか?
高須:普通の国になるだけのことだと思うよ。
だってさあ、友達同士で「お前に何かあったら守ってやる。でも、俺に何かあったら守ってくれ」っていう関係はごく当たり前でしょ。
日本は金を出してアメリカに守ってもらうけど、アメリカを守る必要はない、っていうのは、国と国との関係としてはあまりにも不自然だよね。
──確かに五分五分の関係とは言い難いですよね。
高須:「俺が守ったら、お前も守る」っていうのが、五分の関係だよね。
義理と人情で考えたら当たり前のことであって、一般社会でそれができない奴は軽蔑されるよ。
──東アジアでは日本が集団的自衛権を認めることに対して、反発もありますが…。
高須:そんなの、日本に攻められるかもしれないってビビってる国が反対しているだけでしょ。中国と韓国以外は、みんな歓迎しているでしょ?
──そうですね。中韓以外の環太平洋の各国は、日本の集団的自衛権について一定の評価をしています。
高須:まあ、中韓にとって日本は“隣のシマの組”みたいなもんで、急に好戦的な姿勢を見せられたら、嬉しくないのは分かるけどね。
でも、それ以外の国は日本にとっての兄弟分なんだから、助けなきゃあ男じゃないよ(笑い)。
──そのたとえは微妙ですが…(苦笑)。
ただ、集団的自衛権については、国内でも反対意見が多く、真っ二つに分かれているという現状があります。
高須:どうして反対するのか、本当に疑問だよ。正直言って、非国民だと思うよ。
戦争をしないに越したことはないけど、そろそろいい加減意見を切り替えるべきだと思う。
──意見を切り替える、とは?
高須:日本は、いまだにアメリカの植民地だっていうことをしっかり認識する必要があるんだよ。
現時点では、日本には軍隊がないってことになっていて、アメリカの軍事力の傘の下にいるわけだ。
経済政策だってアメリカの意向を多分に反映しているし、いまだに全然アメリカの支配から脱却できていないのが現状。
もし今アメリカがなくなったら、日本は成立しなくなるだろうね。「それで日本は大丈夫なの?」っていう話だよ。
安倍首相が掲げている「戦後レジームからの脱却」ってのは、結局アメリカの植民地支配から脱却して、
普通の国になるってことであって、日本人ならそれを当たり前のことだと思うべきなんだけどねえ。
──ということは、今後自衛隊を軍隊として位置づけることも必要だと?
高須:そう。他の国と同じようにすればいいだけだよ。少なくとも、日本を守るだけの軍備を整えればいいと思う。
自衛隊が軍隊化するのがどうしても嫌だというなら、民間軍事会社を使うという方法だってあるんだから。
もちろん、いろんな議論を重ねる必要はあるけど、方法はいくらだってある。
とにかく、日本が集団的自衛権を認めて“普通の国”になるということは、間違ってはいないと思うね。
http://www.news-postseven.com/archives/20140823_272826.html